お酒を飲む方、飲まない方でも誰もが一度は耳にした事のあるクリスタルブランド「バカラ」。 値段も高く取り扱いも慎重になるためなかなか手を出しづらいブランドですが、クリスタルの圧倒的輝きと溢れ出る高級感、クリスタル界の王と呼ばれる確かな品質に「自分だけの大切な１脚を見つけたい」「大切な人に特別な贈り物がしたい」と世界中の人々に選ばれているブランドです。

今回はそんなバカラから、長い歴史の中で生み出された人気のコレクションや、種類別におすすめのグラスをご紹介します！ バカラに興味がある方や検討中の方、ギフトで悩んでいる方も、是非この記事を参考にしてみてください。

1.歴史ある高級クリスタルブランド『バカラ』

1764年にロレーヌ地方のバカラ村で誕生したバカラの工場は、7年戦争で疲弊した財政を産業で盛り上げてゆくことを目的に、当時人気だったガラス工場をルイ15世の認可を受けてスタートさせたのが始まりです。 最初は窓ガラスやビンなどを作っていましたが、同じくロレーヌ地方でクリスタルを製造していたブランド・サンルイとの一時的な合併（1800年代半ばまで）によりクリスタルの製造技術を学び、1816年に初めてクリスタルガラスを製造し、バカラクリスタルの歴史もここから開始されます。 1823年のパリ国民博覧会ではそのクリスタルの完成度と透明度の高さからから見事金賞を受賞し、ルイ18世をはじめとする世界各国の王室や貴族に愛用されてきました。 1860年に「バカラ」を商標登録し、クリスタルブランドとして輝かしい歴史を紡いでいくこととなります。

2. バカラクリスタルの品質

クリスタルガラスとは一般的に「クリスタルのように光り輝く、無色透明の高品位なガラス」の呼称で、ガラスの製造過程に酸化鉛等を添加して形成される「鉛ガラス」の一種です。 この鉛の含有量が多いほど普通のガラスよりも光の透明度や屈折率が高くなり、指で弾いた際に鳴る音も澄んだ音色が響きます。 バカラクリスタルは酸化鉛を30％以上含み密度が3.00g/cm3以上の「フルレッドクリスタルガラス」を使用しており、これは最上品質のクリスタルと定義付けされています。 そのクリスタルから作られるバカラグラスは「M.O.F.（フランス最優秀職人章）」も多数在籍する成形職人、カット職人、エングレイヴ職人、金彩職人の手によって一つ一つ手作業で製造されており、なんと製造された商品のうち私たち消費者の手元に届くのは6～7割で、残りは品質保持のために破棄されているのです。 それほどまでの徹底されたクオリティだからこそ、これまで世界中の王室をはじめ人々に愛され続けてきた証なのです。

3.バカラを代表する人気シリーズ

アルクール

バカラといえば、この「アルクール」シリーズ。 1825年にアルクール公爵の婚礼の為の注文から生まれたアルクールは、この時から原形が登場し、現代に至る今でも不動の人気と伝統を受け継ぐモデルとしてバカラのアイコン的存在です。 シリーズ化された1841年以降も、パリ万国博覧会で2度のグランプリを獲得し、またローマ法皇ネディクト15世の意向によりバチカンで使用されるグラスにも選ばれています。 また1910年代半ばから1930年代にかけてアール・デコ様式が流行した時には、その美しいアーチ状のカッティングがさらに人気を集めました。 アルクールが持つ大胆なフラットカットとクリスタルの重厚感から生まれる輝き、滑らかな手触りはまさに、バカラしか持ち得ない至高の技と歴史が生み出した芸術品なのです。

ベガ

1995年に生まれたベガは、バカラの中でも比較的新しいシリーズでシンプルなフォルムにひし形のステム（脚）がモダンなシリーズです。 名前の由来は夏の空に輝くこと座の中でも最も明るい星「ベガ」に因んでおり、ひし形のクリスタルが星のように輝きます。 ベガは七夕の織姫星でも知られており、上に紹介したアルクールなどのどっしりとしたシリーズに比べて薄めの飲み口やグラスの造形もどこか女性らしい雰囲気が感じられます。 ロックグラスやワイングラスもありますが、ジュースやウォーターグラスとしてなど、お酒を飲まない方にも用途の広いハイボールグラスが贈り物としてよく選ばれているグラスです。

マッセナ

まるで贅沢なシルクのように、ステムからプレートにかけて美しいプリーツが広がるマッセナは、1980年に発売された比較的新しいシリーズですが、瞬く間にバカラの中でも指折りのベストセラー入りした人気シリーズです。 マッセナという名前はかの皇帝ナポレオンの指揮下で「勝利の申し子」と謳われたフランスの軍人、アンドレ・マッセナ将軍に由来しており、クリスタルの重厚感と見事なカットに華麗に勝利を導く将軍の様を感じ取れます。 そしてグラスにドリンクを注げば、その美しく深いカットが生み出す炎のような何本もの鋭利な光の揺らめきに思わずうっとり見とれてしまうことでしょう。

ベルーガ

黒海・カスピ海産のオオチョウザメのキャビア「ベルーガ」に名前が由来しており、他のシリーズにはあまり見られない丸い形のカットが特徴的です。 バカラが日本で2010年から毎年発売しているイヤータンブラーではベルーガのロックグラスが初代を飾ったシリーズでもあり、丸みを帯びた底部分のシェイプと滑らかな手触りが、優雅なリラックスタイムをゆったりと感じさせてくれます。

ハーモニー

1975年に発売されたハーモニーは、すとんとした円柱型のグラスに美しい光の反射を計算し施された縦一直のカットが並んでいる、ブレがないシャープな印象のシリーズです。 この計算されたカットの生み出す光が、グラスの中に注がれたドリンクの中でキラキラと反射を繰り返す様が本当に美しく、思わず光にかざしてグラスをクルクル回し見とれてしまうほどです。 グラスもクリスタルの重みをしっかりと感じることができ、特に男性に人気のあるシリーズです。

タリランド

個性的な六角形のカットが宝石のような形のタリランドは、フランス革命からナポレオン時代まで勤めたフランスの敏腕外交官「タレーラン」に基づいて1937年に名付けられ誕生しました。 長い歴史を持ちますがその形状は変わることなく、持ち手部分は分厚く重厚なクリスタルですが、縦にすっと立つ飲み口は薄く作られており、飲み物の口当たりの良い造形になっています。 グラス自体小振りなデザインで、ワイングラスやロック、ショットグラスがあり、美食家としても知られたタレーランの残した名言「カフェ、それは悪魔のように黒く、地獄のように熱く、天使のように清く、愛のように甘い。」のためにあるかのようなタリランドのカフェ用のショットグラスもあります。

パルメ

楽園に住む想像上の鳥が一面見事にエッチングされたシリーズで、アシッドエッチングという装飾技法により施されています。 1939年にフランスのパリ近郊ランブイエにある大統領のハンティングロッジのために作られたもので、液体を注ぐと浮き上がる極楽鳥が美しく輝きます。

ローハン

フランスの北西部にある町「ローハン（ローアン）」の名が付けられたグラスは、パルメ同様アシッドエッチングという装飾技法により唐草模様の繊細なエッチングが薄いクリスタルガラス全体に施された美しい逸品です。 1931年からのバカラを代表するロングセラー商品で、クリスタルに透けた唐草模様は、液体を注ぐことでパッと華やかに浮き出てより一層きらめきます。

4.イチオシ！各種類別おすすめグラス

上に紹介したバカラの代表シリーズ以外にも、様々なシリーズ、タイプ、デザインのものが本当に沢山あります。 そこで、自分だけのお気に入りのバカラを見つけたいけど使い勝手や用途を知りたい方、大切な人へのプレゼントにバカラを贈りたいと考えているけど何がいいのか分からない方へ向けて、グラスのタイプ別におすすめのグラスをご紹介していきますので、是非購入の参考にしてみてくださいね！

ワイングラス

【ジャン=シャルル・ボワセ監修 パッション】

ワインの造り手として世界的に評価されているジャン=シャルル・ボワセの監修により、彼が造る人気銘柄のワイン「パッション」の名がつけられたコレクションは、ワインを味わう為の機能性が高いボウルとダイヤ柄のエッジを立てた装飾のステム(脚)が印象的です。 外側に反った飲み口とふくよかなボウルは、立ち上がった香りとぶどうの甘みを存分に感じる為に作られており、五感を刺激し、赤ワインの奥深さや華やかさを楽しむことができます。

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【シャトーバカラ】

白ワインのグラスとしておすすめするのは人気のシャトーバカラのワイングラスです。 美味しく味わえる温度が低い白ワインは、できるだけ空気に触れないようグラスのボウルも赤ワイングラスに比べて飲み口も基本的に小さく作られますが、さらにシャトーバカラはどんなワインでもワインの持つ繊細な味と風味を楽しめるように緻密な計算の基に設計されているので、ぶどうの産地や品種に関わらず赤ワインも白ワインも美味しく味わえるグラスです。 ワイン好きには持っておきたい万能といってよいグラスですし、贈り物にも一番選ばれているグラスでもあります。

【シャトーバカラ タンブラー】

ワイングラスは欲しいけど洗う時にステムを折ってしまうのが心配な方、グラスの収納スペースを取りたくない方は、このコロンとした見た目のシャトーバカラのタンブラーがオススメです。 ステムがなくボウル部分の丸みが手にフィットするようなデザインになっているので、扱いやすく安定感が抜群です。 またワインだけでなくあらゆる飲み物の香りと味わいを引き出すシャトーバカラなので、お茶やジュースなどの普段使いでもバカラで美味しく味わえます。 バカラの高級なイメージを覆すくらいの見た目の可愛さと、他のグラスより比較的安価という点においても、最初にバカラを味わうきっかけに是非おすすめしたいグラスです。

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シャンパングラス

【シャンパンフルート アルクール・イヴ】

アルクール・イヴシリーズは、重厚感のあるアルクールシリーズとは打って変わって女性版アルクールとも言えるなんともエレガントなシリーズです。 シャンパングラス特有のスラリとした華奢なボウルは呑み口に向けてゆっくりと花開くチューリップのようで、ほっそり伸びるステムとの間には見るもの全てが息を呑むほどに美しいブルーボタンが輝きます。 ボタンのカラーは4色展開されており、お祝いのシーンや大切な日、華やかな場にふさわしいシャンパングラスです。

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ロックグラス

【アビス】

アビスはバカラの主幹デザイナーであるトーマ・バスティードが手掛けたシリーズで、「深淵、深海」という意味の名前が込められています。 六角形の重厚なクリスタルの塊の奥にはどこまでも続いてゆくような、吸い込まれそうなミステリアスさが漂い、重ねられたクリスタルカットの層に、ウィスキーの琥珀色の輝きがゆったりと滑っていく様子はため息をつくほど美しい光景です。

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ハイボールグラス

【ミルニュイ】

バカラの技術が生み出すまるで絹のようなプリーツがグラス全体を覆うミルニュイは、名前に「千の夜」の意味を持つコレクションです。 滑らかで柔らかさを感じるようなクリスタルガラスの肌は、あの千夜一夜物語で有名なアラビアンナイﾄを思わせる、オリエンタルで官能的な美しさを感じられます。 ドリンクを注ぐとプリーツ状のカット面に反射した光が行き来し、とても美しい輝きを放ちます。

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ビアグラス

【オノロジー】

休日や家での晩酌にビールを飲む方は多いはず、そんな至福のひと時をこのオノロジーのビアグラスでもっと特別に過ごしてみてはいかがでしょうか。 クラフトビールブームの浸透してきた昨今では、コンビニなどでも海外発祥の様々なスタイルのビールを手軽に楽しむことができます。 オノロジーはホワイト・ビールの類向けのヴァイツェングラスの形で、グラスのくびれがビールのクリーミーな泡を持続させ、酸化を防ぐ役割となり、いつまでも美味しい状態で飲めるよう設計されています。 ビールがお好きな方におすすめの贅沢なビアグラスです。

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ショットグラス

【タリランド】

ショットグラスはなかなか家では使う機会はないかも？と思う方もいるかもしれませんが、お酒好きなら誰でもお気に入りのグラスは欲しいもの。 ウィスキーやジン、ブランデーや日本酒を家でバーさながらに楽しみたい方も多く、特にこのタリランドは見た目の美しさと、リム(飲み口)の薄さから生まれる口当たりの良さからお酒好きやギフトに選ばれています。 特にウィスキーやブランデーはクリスタルと相性がよく、美しい琥珀色の輝きも楽しむことができます。

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贈答品に最適！世界に１つだけのバカラの名入りグラス

結婚祝いなどの大切な人への贈り物は、喜んでもらいたいけど何を贈ればいいのか分からないときもありますよね。 ペアで使えて高級感のあるバカラグラスはそんな贈答品にも多く選ばれています。 バカラのグラスの底には代々形を変えて受け継がれてきたバカラマークがありますが、そこに「名入れ」彫刻を施すことにより、世界的に有名な老舗クリスタルブランドのバカラをより一層特別感のある、世界にひとつだけの贈り物にすることが出来ます。 お祝いしたい相手の名前以外にも、大事な記念日、お祝いや応援のメッセージなどを刻むと、受け取った相手への想いが伝わりとても喜んでもらえますよ！

まとめ

歴史あり今なおクリスタル界の王と呼ばれ続けるバカラは、どのコレクションをとっても誰もが認める完成された美しさを持っています。 他のグラスとは圧倒的に違うバカラクリスタルの持つ輝き、デザイン性や質の高さを一度でも味わってみてください！ 今回紹介した人気シリーズ以外にも沢山のバカラアイテムが存在しているので、自分だけの特別なコレクションや、大切な人へのギフトで想いを伝えてみてはいかがでしょうか。